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追い炊き出来ずにE632|お湯張り機能がない給湯器は「呼び水」作業が必要

追い炊き出来ずにE632 「呼び水」作業が必要

給湯器のお風呂関連のトラブルの中で非常に多いのが「追い炊き出来ずにE632が表示される」というものです。この記事では以下のような人に役立つ情報が掲載されています。

  • お風呂を追い炊きしようと思ったらE632の表示が出て追い炊きできない
  • 寒冷地で外気温が5℃以下になる地域に住んでいる
  • 浴槽の中に水を張っていないことがある
  • 給湯器にお湯張りの機能がない

上記の条件に当てはまる場合、呼び水と呼ばれる作業をしてあげないと給湯器の追い炊き機能が使えなくなってしまう場合があります。

冬の寒い時期、特に石油給湯器の標準タイプを使っているユーザー様が頭を抱えてしまうケースが多いです。しかし呼び水作業は誰でも簡単に行うことができます。

本記事では「冬期間にE632が出てしまって追い炊きが出来なくなった時に試したい「呼び水作業の正しいやり方」をご紹介するので、ぜひ最後までお付き合いください。

にょー太郎
にょー太郎

給湯器博士、今回もよろしくお願いします!

給湯器博士
給湯器博士

こちらこそよろしくお願いします!

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冬の寒い時期における給湯器の使い方

凍結予防はリモコンの電源に関係なく作動する

上記はリンナイ製給湯器の一例ですが、寒冷地用の給湯器には凍結予防機能が搭載されていて、冬期間でも凍結しないような仕組みが取り入れられています。

ちなみにこの凍結予防は、リモコンの電源の入り切りに関係なく動作します。たまに「凍るのが怖いから給湯器リモコンの電源を入れっぱなしにしている」というユーザー様がいますが、それは関係ありません。

コンセントプラグが差さっていてちゃんと電気が通っている場合なら、それだけで自動的に動作するのでご安心ください。

給湯器の凍結防止対策完全マニュアル|正しい凍結予防のやり方と凍結させてしまった時の注意点

凍結予防が動作した時、浴槽内に水がないと配管内に空気が入る

追いだき配管の凍結

一昔前までは「冬の期間は浴槽内に水を入れておくこと」が有名なルールでした。しかしお湯張り機能が登場してから、この習慣は徐々に忘れられていったように思います。

凍結予防が動作するタイミングは「給湯器が検知した外気温が3℃以下になった時」などですが、凍結予防には大きく分けて2種類存在します。

  • 給湯器内のヒーターに通電し、パイプ類などが凍らないように温める
  • 給湯器内のポンプが回転し、追い炊き配管内でふろ水が凍らないようにする

このように給湯器の凍結予防は機器内はヒーターで温め、機器外の追い炊き配管は水に動きを加えることで凍結するのを防止しています。このとき浴槽内に水が入っていないと、ふろポンプは配管内の水を吐き出す一方となってしまいます。

配管内の水を全て吐き出す分には、配管内に凍るものがなくなるので凍結予防としては問題ないものの、その後で浴槽に水を入れても配管内には空気が入ったままとなり、ポンプが空回りしてしまうでしょう。

給湯器博士
給湯器博士

浴槽が空の時に凍結予防が働いた時、配管内の水をすべて吐き出すとは限りません。

にょー太郎
にょー太郎

追い炊き配管に残った水が凍ったら最悪だね。

配管内に水がないとポンプが空回りしてE632が表示される

E632は「ふろ水流スイッチ」と呼ばれる部品のエラーです。ふろ水流スイッチは、追い炊きボタンを押して循環ポンプによって水流が作られるとONになり、循環していない時はOFFになるという単純な部品です。

ふろ配管内に空気が入り込んでしまうとポンプが空回りして水流が作れなくなるので、この場合は「循環ポンプを動かしているのに水流が検知できない(ふろ水流スイッチがOFFのまま)」ということでE632を表示します。これはリンナイ、ノーリツ共通のエラーです。

給湯器のエラーE632はふろ循環不良|ユーザーができる対策と修理の内容

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呼び水作業(ふろ配管のエア抜き)の正しいやり方

呼び水の方法

ふろ配管内に空気が入り込んでしまった場合は、その空気を抜いて水で満たしてあげればOKです。お湯張り機能がある場合はお湯張り動作をすることで改善しますが、お湯張り機能がない場合は自分で配管内に水を送ってやらなければなりません。

この動作を「呼び水作業」と呼びます。ふろ配管内のエア抜き作業のことです。やり方は大きく分けて2通り、給湯器本体でやるか浴槽内でやるかです。

浴室シャワーのホースが浴槽内の循環口に届く場合は、浴槽側で呼び水作業をした方が簡単です。シャワーヘッドと循環フィルターを取り外し、循環口に向かって水を入れてあげるだけでOK。

空気が抜けきったかどうかの判断のために、循環口の少し上くらいまで水を張った状態でやるのがポイントです。一定量の水を送るとボコボコ空気が出てくると思うので、それがなくなれば呼び水作業は完了となります。

もし「シャワーホースが循環口まで届かない」という場合は、給湯器本体側でも呼び水作業が可能です。詳しいやり方は取扱説明書にも掲載されているので、そちらをご覧ください。

給湯器博士
給湯器博士

お湯張り機能があるなら「お湯張り=呼び水」です。オート以上の給湯器を使用している場合は、冬期間に浴槽内を空にしていてもそこまで困ることはありません。

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最後に

E632は冬場に多い修理依頼の内容で、恐らくトップ5に入ります。そしてそのうちの過半数が呼び水不足によるものです。

これは取扱説明書にも記載されていますが、修理業者を手配すると出張料と作業料で10000円弱の費用が発生してしまいます。実際にやることは非常に簡単なので、もし寒い時期にE632が表示されて困っている方はぜひお試しください。

この記事を書いた人
給湯器博士

給湯器を修理・交換する仕事に就いて20年のベテラン作業員。ガス給湯器、石油給湯器、エコキュート、バランス釜、瞬間湯沸かし器などについての経験と知識があり、それを元にブログで情報発信しています。

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