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お風呂のお湯張りが途中で止まる|ユーザーができる対策と修理の内容

お風呂のお湯張りが途中で止まる ユーザーができる対策と修理の内容

 

「お風呂の自動湯張りがいつまで経っても終わらない…」

「お湯張りをして『そろそろ終わったかな?』と思って見に行ったら、途中でエラーを出して止まってた」

「お湯張りの湯量が全然少ないのに、完了のメロディが流れるんだけど!?」

 

こんな症状の場合は「水位センサーの故障・不具合/注湯電磁弁(湯張り電磁弁)の故障」という可能性があります。

今回は給湯器の不具合の中でも、水位センサーの故障や注湯電磁弁の故障に注目して、症状や対処法について分かりやすく解説していきたいと思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。

 

給湯器博士、今回もよろしくお願いします!

こちらこそよろしくお願いします!

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給湯器の部品「水位センサー/注湯電磁弁」とは?

給湯器博士!うちの給湯器が壊れちゃった!

お湯張りが完了したっていうからお風呂に行ったのに、いつもの半分くらいのお湯しか張られてないんだよ…。

浴槽の中に『循環フィルター』があると思いますが、それより上で止まりましたか?それとも下で止まりましたか?

一応、循環フィルターより上になってるけど、普段よりお湯の量が全然少ないんだよ!

完了のメロディーも流れたのに全然完了してないんだ。こんなのメロディー詐欺だよ。

うーん、ちょっと聞いた感じでは水位センサーか注湯電磁弁が怪しいですね。では、調べてみましょう。

 

水位センサーとは?

水位センサーとは「浴槽の中にどれだけお湯が入っているかを検知するためのセンサー」です。水位センサーが故障しているとどれだけお湯を張ったかの計算ができなくなってしまうため、まだ50リットルしかお湯張りしていないのにも関わらず「既に200リットル張った」と勘違いをしてしまうことがあります。

ちなみに誤差が生じているからと言って故障しているとも限らず、単に「記憶ミス」というケースがあり、この場合はリセットして再起動してやれば復帰することが多いです(リセット方法は下の方で説明します)。

 

水位センサーは「フルオート(オート)」と呼ばれる最上位グレードの給湯器にしか搭載されていない部品なので、どの給湯器にも付いているというわけではありません。機種によっては循環ポンプが水位センサーの役割を果たしている場合もあります。

 

注湯電磁弁とは?

注湯電磁弁とは、お風呂にお湯張りをするための部品です。湯張り電磁弁、水電磁弁、三方弁などと呼ばれたりもします。

ふろ自動のボタンを押すと注湯電磁弁が開き、お風呂にお湯張りを開始し、決まった量のお湯を流し込んだら弁が閉じるという、非常にシンプルな仕組みの部品です。

 

注湯電磁弁には水量を計るためのセンサーも付いているので、「注湯電磁弁は正常だけど流量センサーが狂っている」という場合もあります。

注湯電磁弁が故障すると「お湯がまったく張れない/正常な状態と比べて湯量が多い(あるいは少ない)/何もしていない状態なのに、循環口からポタポタ水が漏れてくる」などの症状を出すことが多いです。

 

給湯器博士

注湯電磁弁が故障しているせいで自動湯張りの湯量が狂っているという場合は、562というエラーを出すことが多いですね。

 

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お風呂の湯量が狂ってしまう原因と理由

お湯張り関連部品の経年劣化

水位センサーや注湯電磁弁などのお湯張り関連の部品が、経年劣化したことによって正確な数値を検出できず、お湯の量が多かったり少なかったりというケースが1番多いです。

水位センサーが故障した場合は、湯量が増えるパターンと少なくなるパターンの両方が見られます。

注湯電磁弁が故障した場合は「湯量が極端に増える/お湯張りが全くできない」という両極端なケースになることが多いので、いつもより湯量が少ないというケースはあまり無いような気がします。

 

浴槽に水またはお湯が入っている状態での停電

お使いいただいている給湯器が水位センサーの搭載されている給湯器だった場合、水位センサーでは「浴槽にどれだけのお湯が入っているか」を常に見ています。

この時に停電が起きたり、ブレーカーが落ちたりしてしまって給湯器への通電が断たれてしまうと、電源が復帰した時はゼロからスタートするので「実際に浴槽にはお湯が入っているのに、水位センサーの数値はゼロ」という、とてつもなく大きな誤差が生じてしまいます。

 

停電なんかの場合は一気に大きな数値の誤差が生じますが、長い時間をかけて徐々に誤差が生じるパターンもあります。

「これまで徐々に目盛りを1つずつ増やしてきたけど、もう湯量が上がらない所までいってしまって、それでも浴槽の半分までしかお湯張り出来なくなった」という現場もありました。

確かに微調整で不自由なく使えたり、エラーが出ないとなると騙し騙し使用する人も多そうだね。

給湯器博士

「給湯器内部で微量の水漏れをしていて、それが水位センサーの配線にかかって腐食していた」という場合だと、異常に気付いた時点で修理をしていれば水漏れ箇所の修理と水位センサーの手直しだけで済むことがありますが、時間が経つと二次被害の可能性も出てきます。

「おかしいな?」と判断した時点で修理していれば、高額修理を免れることができるかもしれませんので早期修理がおすすめです。

 

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エラーの番号は?エラーが出ないことってある?

ところで給湯器博士、水位センサーや注湯電磁弁が悪い場合ってエラーは出ないの?

給湯器博士

注湯電磁弁が悪い場合は、562というエラーを出すことが多いです。

しかし、お湯張りの際中に停電になると031というエラーが出たりもしますが、それ以外ではエラーが出ることはほとんどありません。

 

562というエラーが出ていれば、十中八九「注湯電磁弁の故障か基板の故障」だと思われます。

そして「エラーを出して途中で止まってしまう」という場合と「何事もなくメロディーも鳴って完了するけど湯量が少ない」という場合とでは、考えられる原因が大きく異なってくるので注意が必要です。

水位センサーにもエラー番号はありますが、このエラーはどちらかと言えば「水位センサーのコネクタが断線・腐食している」等の原因で表示されることが多く、湯量が狂っていても自分では正常だと思ってエラーを出さないというケースが多いように思います。

 

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お風呂のお湯張りが途中で止まるときのユーザー側での対処法

湯量リセット(水位リセット)を試す

水位リセットの手順

 

まずは湯量リセットを試してください。やり方はメーカーや機種によっても大きく変わってきますが、大半は「風呂リモコンの機能一覧」にあります(上記は一例なので、すべての機種がこの方法で湯量リセットが出来るわけではありません)

基本的には「リモコンの電源を切った状態で、ふろ自動ボタンと追い炊きボタンを同時に長押し」など、一昔前のテレビゲームの裏技のような操作を求められることが多いです。

取扱説明書の「故障だと思ったら!?」という項目に載っている場合がほとんどなので、事前に確認してみることをおすすめします。

 

給湯器博士

「湯量が狂っている」という依頼で修理訪問をさせていただいた現場で、湯量リセットをしたら問題なく使用できるようになったというケースは非常に多いです。

この場合は、ユーザー様の方で「修理依頼をする前に取扱説明書を確認して頂いていれば、問題なく自己解決できていた」というケースなので、まずは湯量リセットを試してみることを強くおすすめします。

 

エラーが出るかどうかを確認する

お風呂へのお湯張りが途中で止まってしまうという場合は「メロディーが鳴って完了するのか、しないのか」という部分が極めて大きな意味を持ちます。

エラーが出ているのであれば湯張りが止まるのはむしろ自然なことなので、この場合は「お湯張りが途中で止まってしまう」ということよりも「何のエラーが出ているのか」ということの方が重要です。

 

ちなみに給湯器のお湯張りはそのシステム上、風呂自動ボタンを押してお湯張りが始まった後、一定量のお湯を流し込んだら1度お湯張りがストップします。

人によってはここだけを見て「お湯張りが止まった!」と判断して修理依頼をするユーザー様もいらっしゃるので、まずはお湯張りが完了するのかどうかをしっかり最後まで見届け、エラーが出るのであれば何番のエラーが出るのかを含めて確認してください。

 

ふろ自動ボタンを押して少しお湯張りをした後で一旦止まる現象を「循環判定」と言いますが、これは「浴槽の栓を閉め忘れてお湯張りをしてしまった時に、被害を最小限に食い止めるための機能」です。
お湯張りが一旦停止しても、その1分後~2分後にはお湯張りが再開されるのでご安心ください。

 

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水位センサー、注湯電磁弁を修理・交換する場合の修理内容と修理費用

部品代は機種によって大きく変わりますし、症状によっては他の不具合と併発している可能性もあるため、ここで示す修理費用はあくまで1つの目安としてお考え下さい。

 

「お風呂のお湯張りが途中で止まる」という症状の点検内容

  1. エラーが出て止まるのか、それとも「最後まで正常に完了するけど湯量が少ない」のかを確認する。
  2. エラーが出るなら、それに応じた部品交換をする。エラーが確認できなければ浴槽が空の状態で、水位センサーの検出値が正常かどうかを調査。ここで誤差がある場合は湯量リセット。
  3. 湯量リセットでも改善しない場合は、現場状況から怪しいことが考えられる部品を交換し、試運転をする。

 

水位センサー交換の修理費用

  • 水位センサー:5000円前後
  • 作業料:10000円以下
  • 出張料

 

水位センサーは機種によって値段が変わりますが、大体5000円前後であることが多いです。作業自体も比較的楽な部類で、修理時間もそこまで掛からないことが大多数だと思います。水位センサーの交換だけなら、トータル修理費用も20000円以下になるでしょう。

 

循環ポンプ交換の修理費用

  • 循環ポンプ:15000円~30000円
  • 作業料:10000円以下
  • 出張料

 

機種によっては循環ポンプが水位センサーの役割を果たしているケースもあります。精密部品なので「ポンプを分解してセンサー部分だけを交換する」ということが難しく、基本的には循環ポンプ全体での交換となります。

循環ポンプは機種によって金額差が大きく変わるので、安い物は10000円ちょっとだったりもしますが、高いものだと20000円を超えることもあるのでピンキリです。

 

注湯電磁弁交換の修理費用

  • 注湯電磁弁:5000円~10000円
  • 作業料:10000円以下
  • 出張料

 

注湯電磁弁もピンキリですが、大体は10000円以下に収まると思います。

ただし多くの機種で色んな水メカの後方部にあることが多く、注湯電磁弁を交換するためには複数の部品を外さないと交換できないというケースが多いので、普通の部品交換と比べると作業料は高くなるかもしれません。

※取り外すことが必要な部品のパッキン代なども発生します。

 

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最後に

ふろ自動でお湯張りをした時の湯量がおかしいという場合は、まずは湯量リセットを試してみてください。

やり方は取扱説明書に記載されていますし、もし取扱説明書を紛失してしまったという場合は、メーカーのホームページに行けばインターネット上で見られる取扱説明書も用意されています。