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給湯器のエラー888、88は点検のお知らせ|この表示が出た時にユーザーがやるべきこと

給湯器のE888、E88は点検のお知らせ 点検は有料で受けるかどうかは選択可能

E888、E88は故障の通知ではありません。これは点検時期のお知らせで、リンナイもノーリツも共通の番号となっています。

2009年以降、給湯器は耐用年数の10年を迎えるにあたって「点検を受けるようにしてください」というルールができました。そこでメーカーからユーザー様に向けて、点検時期のお知らせとして操作リモコンに「E888、またはE88」の表示をしています。

今回はリモコンにE888、E88が表示されて困っている方に向けて、これらのエラーが表示されたらどうすればいいのかについてアドバイスを送りたいと思います。

 

給湯器博士、今回もよろしくお願いします!

こちらこそよろしくお願いします!

 

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どういう仕組みでE888、E88が表示されるのか

E888が点検のお知らせってのは分かったけど、どうやってうちの給湯器が9年目を迎えるって分かったんだろう。

給湯器には体内時計のようなものが搭載されていて、大まかに「何年くらい使用したか、トータルでどれくらい燃焼したか」が分かるようになっています。それによって使用期間が10年近くになる場合にだけ、リモコンにE888が表示されるようにしているというわけです。

最近の給湯器はすごいんだね。とりあえず監視されてるわけじゃなくて安心したよ。

 

2009年に給湯器は「特定保守製品」という枠組みになり、耐用年数である10年を超えて使用する場合にはユーザー様に点検を受けてもらおうという決まりができました。これを決めたのは給湯器メーカーではなく、経済産業省です。

目的は「機器の経年劣化による事故を減らすこと」とされていて、メーカーにはユーザー様に対して点検時期を知らせる義務があります。

長期使用製品安全点検・表示制度

 

2009年以降、給湯器は所有者登録をしなければならなくなりました。所有者登録とは「給湯器を施工した際に、給湯器の製番とユーザー様の個人情報を紐づけて、メーカーが管理する」というものです。

この頃から、給湯器の取扱説明書と一緒にハガキが同封されるようになっています。

このハガキを出してくれたユーザー様については、メーカーから点検のお知らせが出せるようになっているのですが、中には「そんなものがあることすら知らなかった」というユーザー様もたくさんいらっしゃいます。

そういうユーザー様に対してメーカーが点検時期のお知らせができず、万が一事故に繋がってしまったらまずいということで、給湯器本体にもE888、E88が表示されるようにして「点検のお知らせに漏れないような工夫」をしているというわけです。

 

ちなみに所有者登録をしておくと、万が一リコールなどがあった場合に連絡がスムーズになるというメリットもあるので、できれば登録しておいた方がいいかと思います。ハガキを紛失したという方でも、各メーカーの公式サイトでネットでの登録も出来るので、よければ登録してみてください。

 

メーカーによっては所有者登録をすることで恩恵があります。あるメーカーは抽選で懸賞が当たったり、あるメーカーは製品の保証期間が延びたりするので、どうしてもメーカーに個人情報を知られたくないという場合を除いては登録するのがおすすめです。

 

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点検についてのよくある質問

点検は有料?それとも無料?

点検は残念ながら有料点検になります。ただし現時点では義務化されていないため、点検を受けるかどうかはユーザー様が選ぶことが可能です。

ちなみにこの点検は「法定点検/あんしん点検」と呼ばれるもので、一般的な点検よりも料金が高く設定されています。どのメーカーも大体似たような金額になっていますが、出張料を含めて大体10000円ちょっとです。

以下に2020年4月1日時点での料金表を貼り付けておきますが、料金は変動がある可能性もありますし、ユーザー様の住んでいる地域によってはイレギュラーな出張料が発生してしまうパターンもあるので、正確な金額は各メーカーの公式サイトで確認していただきたいと思います。

 

リンナイ – 法定点検料金表

 

ノーリツ – 法定点検料金表

 

点検を受ける人ってどれくらいいるの?

この制度が始まった当初は「こんなの1万円も出して受ける人いるのだろうか…」と思っていたこともありましたが、それから考えると意外と点検希望者がいることに驚いています。

とは言ってもそんなに多くはないですし、間違いなく50%は下回っていると思います。弊社には点検希望者からしか連絡がないのでトータルの数は分かりかねますが、特に若い世帯では点検を受けない人が多いような印象です。

 

点検すれば給湯器は長持ちする?

給湯器の耐用年数は約7年~10年です。E888については給湯器が耐用年数に差し掛かったということで点検をおすすめしています。

正直言ってこの点検では「点検時点での不具合を見る」ということしかできません。年数が経っている機械ということもあって、極端なことを言えば「明日壊れるかもしれない」という診断になってしまう部分がほとんどです。

もちろん点検時点でおかしい部品については見抜くことが可能なので、早期発見することは可能だとは思いますが、点検をしたからと言って長持ちするということはありません

 

知らないと損をする給湯器の寿命の話|修理か交換かの正しい判断方法

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点検は不要だけどE888の表示だけ消してもらいたい

これが表示されてしまうと、お湯は使えてもお風呂で時計が見られなくなって、地味に使いにくくなるというご意見を多数いただいております。

これは点検を受けなくても解除することが可能です。メーカーに連絡をしてもらって「点検は不要だけどE888の表示は消したい」と伝えてもらえれば、メーカーの方で解除の仕方を教えてくれるはずです。

ちなみにサービスショップ(修理会社)では、この方法を教えることができないルールになっているので、ユーザー様自身でメーカーのコンタクトセンターに電話をして聞いてもらえたらと思います。

 

うちの給湯器にもE888が出たから博士に電話したのに、博士が解除の仕方を教えてくれなかったんだ!

メーカーの方でユーザー様に対して「点検の時期が近づいています」ということをお知らせするルールだから仕方ないんですよ。もしこれで私が勝手に解除して、万が一事故になったら怒られるのはメーカーですからね。

点検をお願いしたら博士が我が家に来て解除するくせに。

 

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最後に

給湯器のエラーの中で、一気にE888の問い合わせが増えてきました。

私個人の意見としては「法定点検が義務化されていないうちは、特に受けなくてもいいのでは?」と思っています。私がユーザー様の立場であれば、恐らく点検は受けません。

ただし、それは私が「10年を超える給湯器は、故障したとしても修理せずに買い替える」と決めている部分も関係していると思うので、買い替えることに踏ん切りが付かないという場合は、点検を受けてみるというのも1つではないかと思います。